夏場に大ぶりなビジネストートが欲しい理由
タナーグッズとエルメスからインスパイア
今回作ったのは、夏場に向けて個人的に欲しいなーと思っていた、ちょっと大ぶりなビジネストートバッグ。なぜ夏場にトートが必要なの?とお思いかと思いますが、クールビズとはいえ、客先を訪問する際にはジャケットは必要、とはいえ暑い中上着を抱えて歩くのは苦痛な上に、見た目からもう暑苦しいわけです(-_-;)
そんなときにジャケットを放り込んで収容できる、大きめのバッグが重宝するんですね(^^♪
一応、デザインから自分で考えて型紙を起こしますが、とはいえ素人なので、モチーフになる商品をネットで探して、インスパイアされたものを参考に(パクリではありませんw)イメージを膨らませます。
今回は写真のような、帆布とレザーを組み合わせたちょっとスパルタンなものを想定。ちなみに写真はタナーグッズというブランドのエブリデイトートと、エルメスのエトリヴィエールトートです。どちらも買ったらメチャ高いです。
今回は写真のような、帆布とレザーを組み合わせたちょっとスパルタンなものを想定。ちなみに写真はタナーグッズというブランドのエブリデイトートと、エルメスのエトリヴィエールトートです。どちらも買ったらメチャ高いです。
左と下がタナーグッズ、右上がエルメスです。 |
設計図とモックアップづくり
方向性が決まったら、デザイン面・機能面・サイズを考えながら設計図を起こします。あわせて帆布の取り都合も考えます。
デザインとしては、帆布・レザーとも経年でエイジングが楽しめるので、余計な装飾のないシンプルで武骨な直線基調の箱型に。
機能としては、ビジネス仕様なので、A4のファイルがそのまま入る大型ポケットを外側表裏に設置。デザイン上のアクセントにもなる、スマホ用のレザーポケットを両側面に、また内側に社員証やキーケースを入れる小型ポケットを2つと、計6個のポケットを作ります。
またレザーの持ち手は、手持ちから肩掛けまで伸縮対応可能なベルト仕様として、冬場のコートの上からでも肩掛けできる長さとしています。
サイズとしては、手帳・財布・傘・充電器その他諸々の小物に加えて、上着が余裕で入る深さとマチを設定しました。PCはケースごと余裕で入る大きさです。
設計図が固まったところで、写真のように古新聞を使ってモックアップを作ります。鏡で身に着けたときの大きさを確かめて、問題なしということで、いよいよ製作を開始します。
トータルで10,060円。意外にかかってます。この時点では、買った方が安いのでは?という疑念も(^^;)
縫製用の蝋引き麻糸やミシン糸(ビニモ)は、家にあったものを使ってます。
トートバッグを作るのは2回目。
以前の作品は、使い古しのハンティングワールドのボストンバッグをバラした素材をリサイクルして、同じく帆布のトートを作りました。
この時に使用した素材は、6号帆布。
購入時は厚すぎるかなと思ってましたが、実際に作ってみると、ヘナヘナでコシがなく、細君からはズダブクロ呼ばわりされてました(-_-;)
➡ 【リメイクトート作り】ハンティングワールドのボストンバッグをリメイクしてみた
デザインとしては、帆布・レザーとも経年でエイジングが楽しめるので、余計な装飾のないシンプルで武骨な直線基調の箱型に。
機能としては、ビジネス仕様なので、A4のファイルがそのまま入る大型ポケットを外側表裏に設置。デザイン上のアクセントにもなる、スマホ用のレザーポケットを両側面に、また内側に社員証やキーケースを入れる小型ポケットを2つと、計6個のポケットを作ります。
またレザーの持ち手は、手持ちから肩掛けまで伸縮対応可能なベルト仕様として、冬場のコートの上からでも肩掛けできる長さとしています。
サイズとしては、手帳・財布・傘・充電器その他諸々の小物に加えて、上着が余裕で入る深さとマチを設定しました。PCはケースごと余裕で入る大きさです。
A4ファイルが入るポケットがビジネストートたる所以であります。 |
設計図が固まったところで、写真のように古新聞を使ってモックアップを作ります。鏡で身に着けたときの大きさを確かめて、問題なしということで、いよいよ製作を開始します。
もはや新聞もとっていないので、数年前の古新聞を使ってます。 |
4号倉敷帆布と栃木レザー牛ヌメオイルレザーを調達
材料は以下のものをネットで調達しました。- 4号帆布(倉敷帆布)92cm×1m 2,268円
- 牛ヌメオイルレザー1.5mm厚ヌメ革(栃木レザー)15cm×30cm 1,200円×2枚
- 牛ヌメオイルレザーベルト(栃木レザー)30mm×1.5m 1,890円×2本
- 真鍮製舟形バックル 320円×2個
- 真鍮製底鋲 12mm 98円×5個
- アクリル 綾テープ 30mm巾 3m 480円
トータルで10,060円。意外にかかってます。この時点では、買った方が安いのでは?という疑念も(^^;)
縫製用の蝋引き麻糸やミシン糸(ビニモ)は、家にあったものを使ってます。
トートバッグを作るのは2回目。
以前の作品は、使い古しのハンティングワールドのボストンバッグをバラした素材をリサイクルして、同じく帆布のトートを作りました。
この時に使用した素材は、6号帆布。
購入時は厚すぎるかなと思ってましたが、実際に作ってみると、ヘナヘナでコシがなく、細君からはズダブクロ呼ばわりされてました(-_-;)
➡ 【リメイクトート作り】ハンティングワールドのボストンバッグをリメイクしてみた
希少なカラー4号倉敷帆布を採用
帆布の断裁と加工
ということで今回は、前回の反省を活かし、さらに厚い4号帆布を採用。
実際の厚さを確かめるべく、手芸用品の殿堂ユザワヤをパトロールしましたが、ユザワヤをもってしても、カラーの4号帆布は無く、楽天で購入してます。
写真のとおり、今回は型紙を作らず、直接帆布にチャコペンで設計図通りの線を引いて断裁します。
断裁後、縫い代をつくるため、アイロンで折り目を付けます。
エラそうに解説してますが、実はレザークラフトも裁縫も独学で、まったくの自己流。数手先の工程をアタマの中でシミュレーションしながら、手探りで作ってます(^^;)
手縫いのレザークラフトの場合、1時間は余裕でかかる距離が、ミシンならわすか数秒で縫えてしまうのは実に快感なのです(^^♪
帆布が異常に厚いので、想定以上にビシッと縫い合わせることができました。まさに箱という感じです。
底面の貼り合わせは、立体ならではの難しさがあります。組み立てる際にどうしても邪魔になる、側面の縫い合わせ部分をナナメにカットし、ある程度成り行きで調整しながらボンドで接着、ミシンで縫合していきます。
ミシンは手芸をやるようになり、小学校の家庭科以来、実に30年数年ぶりに触りましたが、意外に進化していないのか、割と簡単に扱えています。
革も縫えちゃう、丈夫なミシンが欲しいなーと思う今日この頃です。
縫い代をくるむことで、見栄えと補強とほつれ止めを兼ねた効果があると思うのですが、なるほど以前作ったトートバッグは、縫い代がむき出しでカッコ悪いばかりか、糸がどんどんほつれて不安になり、ボンドでガチガチに固めたりしてました(-_-;)
これは採用するにしくはないと、早速楽天で購入。色も帆布と合っていていい感じであります。
こちらを使って、本体側面の縫い代をくるんでボンドで接着したのちに、ミシンで直線縫い。オォっ(゚д゚)!たしかに、これだけで見栄えが格段にアップした気が。
側面のポケットには、プライベートスマホと会社スマホを入れてますが、専用ポケットなので目視することなく、すぐに取り出せるのがとっても快適です。内側の2つの小型ポケットは、キーケースと定期入れ専用。バッグの最上部に設置しているため、内部を探さずにさっと取り出せるのが便利なんです。
持ち手のベルトは長さの調節が可能ですが、手提げにするとさすがに重いので、ほぼ肩掛けで使用しています。マチを結構広めに作ってるので、電車の中では明らかに皆さんの通行のジャマになっており、混雑時はリュック同様に胸に抱えて乗る必要があります。冬場は、持ち手のループを広めにとることでグローバーオールのような厚手のコートの上からでもゆったり担ぐことができます。
実際の厚さを確かめるべく、手芸用品の殿堂ユザワヤをパトロールしましたが、ユザワヤをもってしても、カラーの4号帆布は無く、楽天で購入してます。
写真のとおり、今回は型紙を作らず、直接帆布にチャコペンで設計図通りの線を引いて断裁します。
チャコペンは子供の家庭科の道具のお下がりです。 |
約1平米の帆布をできるだけ無駄なく使用。 |
生地が特厚なのでビシっとキモチ良くかかります。 |
本体の組み立て
縫い代のアイロンがけが終わったら、ミシン縫いの前に、まずはボンドで接着して組み立てていきます。
これはレザークラフトで行う工程と同じやり方(自己流)なのですが、ボンドで補強も兼ねてしっかりと組み立てた上で縫製します。
ポケットの縫い代などは、帆布自体の厚みで、設計図とは微妙に変わってくるので、実際に部材を組んで、位置を調整しながら接着していきます。
縫製前にボンドで接着。布だったら待ち針なんですがこのほうが楽です。 |
ボンドで箱組みしたところで、次はいよいよ縫製に。 |
4号帆布用ミシン針は16番手を使用
ボンドが乾いたところでミシン縫い。ミシン針は、帆布用に手芸屋さんで入手した厚物用16番手です。手縫いのレザークラフトの場合、1時間は余裕でかかる距離が、ミシンならわすか数秒で縫えてしまうのは実に快感なのです(^^♪
帆布が異常に厚いので、想定以上にビシッと縫い合わせることができました。まさに箱という感じです。
縫製技術は低くても直線なら問題なし。 |
ミシンは手芸をやるようになり、小学校の家庭科以来、実に30年数年ぶりに触りましたが、意外に進化していないのか、割と簡単に扱えています。
革も縫えちゃう、丈夫なミシンが欲しいなーと思う今日この頃です。
潔いまでに直線。箱そのものです。 |
神は細部に宿るw 綾テープの使い方
見栄えが格段に良くなる秘密道具「綾テープ」とは
自己流といいながらも、時々、サイトや書籍を参考に、基本的なテクニックを学んだりもしてます。今回は、たまたま本屋さんで手にした手芸の本で見つけた「綾テープ」なる秘密道具。縫い代をくるむことで、見栄えと補強とほつれ止めを兼ねた効果があると思うのですが、なるほど以前作ったトートバッグは、縫い代がむき出しでカッコ悪いばかりか、糸がどんどんほつれて不安になり、ボンドでガチガチに固めたりしてました(-_-;)
これは採用するにしくはないと、早速楽天で購入。色も帆布と合っていていい感じであります。
こちらを使って、本体側面の縫い代をくるんでボンドで接着したのちに、ミシンで直線縫い。オォっ(゚д゚)!たしかに、これだけで見栄えが格段にアップした気が。
ここでもボンドを多用。頑丈だけど重くなりそうです。 |
わかりづらいですが、右側が綾テープ施工後です。 |
小型の内ポケットづくり
四方の縫い代を綾テープ様で固めたら、次は内装の仕上げ、小型ポケットづくりです。
サイズにして10cm角の小さなものですが、以前作ったショルダーバッグ内に設置したところ、非常に便利であったことから、今回は調子に乗って左右に2個作ることに。
ここでも綾テープ様の力を得て、カワユスなポケットができました(^^♪
んで、これを本体の最上段にボンドで接着します。
今回作るビジネストートは、深さ40cmという漢仕様の特大サイズなのですが、こういうバッグは、縦の空間を上手く使わないと、スペース的に勿体ないだけでなく、底部で荷物が迷子になりイライラする羽目に陥りがち。これを防ぐため、気持ち的には、団地よろしく小さなポケットを内側壁面にたくさん作りたいところですが、それもいかがなものかと思われるので、本体はできるだけシンプルに、バッグインバックを使って荷物の整理を試みることにします。帆布と革とでそれなりに重いバッグが、さらに重くなっちゃいますが(^^;)
サイズにして10cm角の小さなものですが、以前作ったショルダーバッグ内に設置したところ、非常に便利であったことから、今回は調子に乗って左右に2個作ることに。
ここでも綾テープ様の力を得て、カワユスなポケットができました(^^♪
定期入れとカギを入れることになるポケットです。 |
外側に見えますが、まだ裏返してないだけで内側のポケットです。 |
帆布本体を裏返して形を整える
内ポケットを取り付けたら内装は完成。いよいよ本体を裏返す作業です。
ちゃんと形になっているのか、嬉しくも緊張の一瞬です。
生地が相当分厚いので裏返す作業も一苦労。形を整えるとキレイな箱型に(*´▽`*)
側面A4サイズの大ポケットも歪みなくできてます。
ここでも綾テープを使い、口の四辺をぐるっと一周縫うのですが、その前に側面の縫い代を外側に向けて折り込んでボンドで接着します。
縫い代部分が固定されたら、綾テープで口の四辺をぐるっと一周くるんでボンドで固定。
綾テープのつなぎ目は、目立たぬように持ち手に隠れる部分に置いてます。我ながら芸が細かい(^_-)-☆
最後にミシンで内ポケットごと綾テープを縫い付けます。
以上でミシンを使った帆布の縫製作業は終了。なかなかの完成度であります。
ミシンの縫製はどちらかといえば慣れないアウェイの作業でしたが、ここからはいよいよホームグラウンド、レザークラフトの領域です。
工程としては、持ち手とポケットの取り付けですが、ここからは手縫い。予想以上に大変な作業になりました(*_*)
ちなみに、今回使用している帆布も、倉敷帆布という地域ブランド名が付いてますが、これも固有の会社の登録商標なんだそうです。
その栃木レザーですが、今回仕入れたのは、持ち手部分に使うベルト(オイルレース)とポケット部分のヌメ革(オイルレザー)です。色はどちらも発色のよい茶色を選択。パっと見、オレンジにも見えます。経年で色が変化していくのも、栃木レザーを使う楽しみの一つです。
150cmのオイルレース2本を加工し、真鍮製のバックルを取り付け、長さ調節ができる革ベルトを2組作り、持ち手とします。
工程としては、オイルレースに穴を開けてバックルに通し、折り曲げてカシメと糸で固定するのですが、3mmの厚さの革を折り曲げるのは結構大変。
折り曲げる部分だけを漉いて薄くしたのちに、ポンチで穴を開けて、トコノールという仕上げ材を塗って切断面をキレイに磨きます。
ある程度磨いたところでバックルに通して、万能ボンドで接着。乾いたら、特大のカシメ(リベット)を打ち込み、さらに糸で縫って固定します。
反対側の端に、本体に縫い付けるための縫い穴を開ければ、革ベルトのオス?側(^^;)の完成です。
裏返すまでどうなってるのかわからないのがドキドキなのです。 |
力をかけて、かなり強引に裏返さないといけません。 |
想定以上のキレイな出来に感激もひとしお(T_T) |
慣れぬ作業ながら、ここまでは順調にできました(^^♪ |
綾テープで細部のクオリティを高める
本体の仕上げとしては、上部の口の部分の処理。ここでも綾テープを使い、口の四辺をぐるっと一周縫うのですが、その前に側面の縫い代を外側に向けて折り込んでボンドで接着します。
地味な工程ですが、仕上げのクオリティに大きく貢献します。 |
綾テープのつなぎ目は、目立たぬように持ち手に隠れる部分に置いてます。我ながら芸が細かい(^_-)-☆
写真中央が綾テープのつなぎ目。持ち手の付け根部分に隠れるようにしてます。 |
以上でミシンを使った帆布の縫製作業は終了。なかなかの完成度であります。
帆布が厚いので、革と同様に扱えたのが助かりました。 |
工程としては、持ち手とポケットの取り付けですが、ここからは手縫い。予想以上に大変な作業になりました(*_*)
持ち手とポケットは栃木レザーを採用
栃木レザーとは
革ブランドとして有名な栃木レザーですが、実はこれ、地方の特産品としてのブランド名ではなく、「栃木レザー株式会社」という会社が製造する革のことを指しているんです。ちなみに、今回使用している帆布も、倉敷帆布という地域ブランド名が付いてますが、これも固有の会社の登録商標なんだそうです。
その栃木レザーですが、今回仕入れたのは、持ち手部分に使うベルト(オイルレース)とポケット部分のヌメ革(オイルレザー)です。色はどちらも発色のよい茶色を選択。パっと見、オレンジにも見えます。経年で色が変化していくのも、栃木レザーを使う楽しみの一つです。
レザー持ち手(バックル側)づくり
まずは持ち手の製作から。150cmのオイルレース2本を加工し、真鍮製のバックルを取り付け、長さ調節ができる革ベルトを2組作り、持ち手とします。
工程としては、オイルレースに穴を開けてバックルに通し、折り曲げてカシメと糸で固定するのですが、3mmの厚さの革を折り曲げるのは結構大変。
厚すぎて折り曲げることができないので、薄くするための漉き作業をします。 |
なれない作業でしたがなんとか折り曲げられる許容範囲に。 |
水を付けて折り曲げると癖がつき戻らなくなります。 |
カシメで留めるための穴あけをします。 |
バックルの留め具が収まる穴を開けてトコノールで仕上げ。 |
この部分は隠れてしまい、外からは見えないので、あまり神経質に作業はしてませんw。 |
作業中は雑だなと思ってますが、出来上がるとそうでもないのが不思議です。 |
レザー持ち手(ベルト穴側)づくり
持ち手のベルトのバックル側が完成したので、次はもう一方のベルト穴がある側を作ります。まずはベルト先端の剣先を作り、ヘリ落としという道具で革の裏面の角を削っていきます。
道具の切れ味が鈍いと革がボロボロになってしまいます(*_*) |
その後、トコノールという仕上げ材を裏面から側面にかけて塗り、コーンスリッカーというちょっと怪しい形をした棒で磨くことで、持ち手を手に馴染むように仕上げていきます。
続いて本体への取り付け作業。菱目打ちという道具を木槌で叩いて、ベルトに縫い穴を開けます。耐久性とデザイン性を鑑みて、縫い穴は3列としました。
レザー持ち手を本体帆布に取り付ける
ボンドでベルトと本体を接着し、乾いてから麻ひもで一針ずつ縫っていきます。薄手の布なら、縫い穴を開けておかなくても縫い針は通りますが、さすがに分厚い4号帆布はさにあらず、ボンド接着後に再度菱目打ちで穴あけ作業を行うことに(T_T)
取付位置は何度もシミュレーションして決めました。 |
細かなミスや想定外の問題は随所にでてきますが、なんとかリカバリーしながら進めていきます。
持ち手を取り付けたところで、最低限のバッグ機能としては完成。あとは、シンプルなデザインの中で、唯一の特徴ともいえる側面のレザーポケットを取り付ける作業を残すのみです。が、意に反してここからが結構大変な作業となりました。。。
大型レザーポケットの本体縫い付け
ポケットに使用するレザーは、品質の高さで知られる栃木レザーの牛ヌメオイルレザー。ベルトと同じ明るい茶色ですが、発色が良くオレンジにも見えます。近くで見ると天然素材の証、ナチュラルマーク(天然傷)が木目のようでもあり、とってもキレイなんです。これを写真のように二つ折りにして、長い面を側面のポケットとし、短い面は贅沢にも、担いだときにチラッとだけ見える底面に回り込ませることで、ちょっとリッチな感じを演出することにしました。
発色と模様が美しいオイルレザーをポケットに。 |
金具の打ち台のRを利用してレザーをカット。こういうのは成り行きのアイデアです。 |
ポケットの周囲もトコノールとコーンスリッカーで整えます。 |
手探りで縫い穴を探すのは止めた方が良い件
革に縫い穴を開けて、ボンドで本体に接着。いざ縫い始めますが、バッグが深くて底部まで距離があるため、バッグに手を突っ込んで作業するのですが、針の位置が分からず、手探りで縫い穴を探さねばなりません。且つ、帆布が厚くて貫通するのに力がいるため、一針縫うだけでもメチャメチャ時間がかかるわけです(T_T)。
この辺までは全く問題なかったのですが... |
ここまで来て、完成が疑わしくなるほどの難航作業に心折れそうになりながらも、朝の来ない夜はない、と自身に言い聞かせながら、なんとか縫い作業も完了。
完成品ギャラリーと使用感レビュー
デザインと機能について
本体のシルエットは、コシのある厚手4号の倉敷帆布の起用が奏功し、肩に担いでも、手でぶら下げても、また床に置いたときも崩れることがなく、キレイな箱型をキープしています。またレザーポケットが側面のマチのシルエットを支え、側面上部だけがくちばしのように横に拡がるという、いかにもトートという狙い通りのカタチに。
バックルで長さを調整できる持ち手は、柔らかく発色の良い栃木レザーの牛レース。手持ち用に短く調整した際には、余ったベルトの先端を大型ポケットに収納せず、あえて外に出すことで、革の存在感を表現することができます。(エルメスのエトリヴィエールのパクリですが^^;)
同じく栃木レザーのオイルレザーを使った側面のポケットは、大画面液晶のスマホもすっぽり収納できる幅と高さを確保。底面まで回り込ませることで、強度を補うと同時に、やはり革のバッグであることを強調する演出を担います。
そして、ビジネストートたる所以ともいえる、1泊程度の出張に耐えられる大容量の本体サイズに加え、外側表裏に設置した大型ポケットは、A4クリアファイルがすっぽり収まる大きさとしました。
今回トートバッグを作った目的は、冒頭に書いたとおり、夏場に暑苦しいジャケットを持ち歩くのが苦痛で、見た目から涼しくバッグで持ち運ぶためでした。
ビジネストートたる特徴でもある、本体表裏の大型ポケットは、今どきのランドセル同様に、A4クリアファイルがすっぽり入る大きさ。プレゼン時の企画書10部くらいなら余裕で入ります。さらに本体は、一昔前の大きめのノートPCが専用バッグごと入る大容量。企画書と合わせて、さすがにちょっと重いかなと思いましたが、栃木レザ-の持ち手が微妙に伸縮し、肩への負担をやわらげてくれるという予想外の効果も。底が抜けないかな(^^;)と、ちょっと不安ではありますが、荷物が多いプレゼン時には実に助かります。
側面のポケットには、プライベートスマホと会社スマホを入れてますが、専用ポケットなので目視することなく、すぐに取り出せるのがとっても快適です。内側の2つの小型ポケットは、キーケースと定期入れ専用。バッグの最上部に設置しているため、内部を探さずにさっと取り出せるのが便利なんです。
持ち手のベルトは長さの調節が可能ですが、手提げにするとさすがに重いので、ほぼ肩掛けで使用しています。マチを結構広めに作ってるので、電車の中では明らかに皆さんの通行のジャマになっており、混雑時はリュック同様に胸に抱えて乗る必要があります。冬場は、持ち手のループを広めにとることでグローバーオールのような厚手のコートの上からでもゆったり担ぐことができます。
最初は夏だけと思って作りましたが、これなら年間通して使えますね♪
ということで、ビジネストートバッグ製作記録は以上でおしまいです。ご精読ありがとうございました(^^)/
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