革バッグの持ち手の修理を頼まれたので、二つ返事で請け負った件

2019年1月24日木曜日

レザークラフト

t f B! P L

古い話ばかりで恐縮ですが、1年ほど前、お世話になった方にヤギ革のサコッシュをプレゼントしたのですが、その際、ご本人だけでなく、その場に居合わせた方々から滅法驚かれ、その流れで革製品の修理の相談を受けた、というお話です。

初めての革製品修理依頼

修理依頼を受けたバッグの持ち手。引き受けたは良いが、修理経験もない自分に務まるのか甚だ疑問。

革細工は自分のものを作ってしまうともう作るものがなくなってしまうので、ごくたまに人にプレゼントしてたりするのですが、修理を依頼されたのは初めてです。
なんでも革のバッグの持ち手が経年でボロボロになってしまい、お店に修理に持ち込んだものの渋い顔をされたとのこと。
それって自分でいいのか?と思いながらも、他ならぬ先輩の頼みでもあるので、じゃ今度飯でもってことで、二つ返事で引き受けたわけです。
つまらないことでも、人に認められたり、頼られたりするのは、素直に嬉しかったりするもんですよね。
ということで、例によって修理の工程を披露。というかこの先輩にも写真をメールで送ってあげたので、すでにどこかで公開されてるのかもしれませんがw。

クリーニングと下地の修復

ビフォーです。
持ち手のバッグ側は全く問題ありませんが、握りの部分が経年なのか
すごい力で握りしめてたせいなのか、残念な感じになってます。


握り部分の拡大図です。
なぜこうなるまで放置してたのでしょうかw。


手入れの形跡ゼロで、あまりに小汚いので(スミマセン)
見かねてクリーニングから始めました。


革がボロボロになってる部分と、間に挟まっているセルロイドの芯材がグネグネ暴れまくっていて矯正不可能っぽいのでカットすることに。


オモテ面の編み革部分もかなり擦り切れているので、ボンドで形を整えます。


これでやっとまっすぐになりました。


ヤギ革と芯材を使って補強・修復

補強が必要なので、先日作ったサコッシュの余りの端切れを使うことに。
ヤギ革なので、色も素材感もちょっと 違いますが、まーいいかなと。


セルロイドの芯材をカットしちゃってるので、これだけだと不安かもと思い接着芯なるものをカットして使います。
バッグとかで腰がないときに裏地に貼るシール式のもので、ちょっとクッション性もあります。


暗くて見えませんが、上が補強の革を貼った状態です。
表裏に同じ大きさのものを貼ります。


切りっぱなしだとみてくれが悪いので、へりおとしという工具で面取りと呼ばれる角を削る作業をします。
それっぽいですが、自己流でワザがないので、見る人が見たら雑な仕上げだと思います。


サンドペーパーで「コバ」と呼ばれる革を貼りあわせた切断面を平らに整えます。
粗いものからだんだん目の細かいものにしていきます。上がビフォー、下がアフターです。


今回は手縫いなので、菱目うちっていう工具と小槌を使って縫い穴を開けます。
音がガンガンうるさいと家族に怒られるので、留守の合間に作業します。


縫いの写真はありませんが、一番時間がかかる作業です。麻の紐にロウ引きをしてから、2本の針で塗っていきます。
全部自己流で未だに正しいやり方とかよくわかってませんが、遠目に見たらわからないのでよしとしてますw。
縫いが終わったら仕上げにトコノールというコバ面の仕上げ剤を塗ってひたすら磨くを何度か繰り返します。
コバ面の美しさは革製品のクオリティに比例してます。自分は苦手な作業です。


コバの処理。上がビフォー、下がアフターです。
ヤギ革を買うときに、店員に磨くとピカピカになる言われたので、珍しくマジメに磨いてみました。


完成品ギャラリー

んで、最後にラナパーっていうオイルを塗って完成。
これからもときどきオイルを塗ってあげた方がいいですね。


納品です。おつかれさまでしたー。


想像を超えた仕上がりであったとのことで、当の先輩からはかなり驚かれましたが、作業しながらその場で思いつくままのまったく自己流の修理方法なので、耐用度があるのかないのか全く想像つきません。ひょっとしたら今頃もう使えなくなっていたりしてw。
ということで、今回の工作は終了です。

コチラ↓の修理・リメイク記事もよろしければ。

➡ ハンティングワールドのボストンバッグをリメイクしてみた

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